ベートベン:第9交響曲−ヴァンスカ指揮 読売日本交響楽団

読響の今年の最後の第9演奏会、みなとみらいへ行ってきました。
6回目ということで、こなれてきたのか、最後の演奏ということで気合が入っていたのか
演奏の流れもよく、一言で言えば、良い演奏でした。


打楽器が右側、コントラバスが左、金管がトランペットとトロンボーンが右、ホルンが左という
見慣れない配置で、独唱者も最初から登壇し、オケの後ろ、合唱の前で着座していました。
歌う人にとっては待ち時間が長いと大変ですが、途中で変な切れ目が入らないので、聞く方は助かります。
もっとも、途中でチューニングが入ったりしましたが。


ヴァンスカの指揮ぶりは、フットワークが軽く、ボクシングのスパーリングを見ているような感じです。
しっかりオケをリードし、コントロールしていました。
第3楽章では指揮棒を置いて、手指の指揮で、足を踏ん張って、優雅にまとめようと努力していたようです。
演奏は14時14分に始まり、15時16分に終了。60分強の演奏時間でした。
カラヤンがCDに第9を収めるためということで、収録時間を74分と主張したそうですが、
今日の、これくらいの時間の方が、疾走感があっていいです。


合唱と独唱も頑張っていました。
独唱も4人も入れば一人くらい不調者がいるものですが、今日はみなさんよく声が出ていたようです。
メゾソプラノがもう少し頑張てくれるとよかった。
演奏のバランスも、最後の最後でソプラノがチョット飛び出したのを除けば、いい感じでした。


終わった後の拍手も許せる早さだったと思います。第9は盛り上がって終わるので、間髪を入れない拍手でも問題ないでしょう。
カーテンコールも暖かいもので、ブラボーの声もかかりました。